皆さんは相続手続きと言われるとどんなことを思い浮かべますか。

やっと葬儀が終わってこれから面倒な書類集めがはじまると、憂鬱なことを想像するかもしれないですね。

実際に一度相続の手続きを経験すると多くの人が非常に面倒だという印象を受けるようです。

相続とは亡くなった人の財産をプラスもマイナスも合わせて受け取るもので、亡くなった人に本人確認をした上で手続きをしてもらうことができません。

その人の財産は本人が動かすことが基本なのに本人がいないわけですから、相続人が代わって「本当に相続人なのかどうか」を確認してもらった上でたくさんの書類を集めて手続きをしなければいけません。

しかも、相続の形態が、

  • 遺産分割協議なのか
  • 遺言によってなのか

で必要書類が微妙に変わってくるため、面倒さに拍車がかかります。

  • 相続手続きは必ずやらなきゃ駄目?
  • 放置じゃNG?

なんて思ってしまいますよね。

実際のところはどうなのでしょう。

遺産といわれれば真っ先に連想する不動産と預金を中心に、

  • 相続の手続きは必ずしなければいけないのか?
  • 放置したら処罰はあるのか?

について解説していきます。

面倒な手続きはしたくない。

相続手続きの期限や期間に疑問があるという方はこちらを読んでいただければすっきり解決しますよ。

 

相続手続きに期限はあるの?しないことに罰則は?

結論から言うと、相続手続きには基本的に期限も罰則もありません。

故人の口座を放置しておいたからといって銀行や信用金庫から警察や行政官庁に連絡がいって罰金の通知が来た!

なんていうことはありませんのでご安心を。

誰かが亡くなると、

  • 葬儀
  • 遺品の整理

が慌ただしく進むことでしょうから、それぞれの家族が一段落して時間と心に余裕ができてから手続きを進めてまったく問題ありません。

ただし、一つだけ要注意すべき手続きがあります。

まずは簡単に主だった相続手続きについて考えてみましょう。

 

一般的な相続手続きの代表は預金と不動産

相続が起きたら相続人が遺産の手続きをすることになります。

日本において相続財産の最たるものは

  • 預金
  • 不動産

です。

それぞれ、預金はその預金口座のある銀行や信用金庫で手続きを行い、

不動産は法務局で手続きを行うことになります。

 

 

相続の預金手続きとは?放置している人も多い?

預金口座は亡くなった人の口座のある金融機関で手続きを行います。

しかし、問題になるのは、

  • 口座の名義人
  • 相続人

は当然ですが名義が異なっているということです。

皆さんが銀行の窓口でお金を動かそうとすると「ご本人様ですか?」という確認がありますよね。

また、

  • 本人確認書類
  • 暗証番号

でもって本人かどうかをきちんと確認して手続きを進めることになります。

本人が自分名義の口座のお金を動かそうとするだけでもこの厳重さです。

まったく名義の違う相続人が相続を理由にまったく別人(亡くなった人)名義の口座の中身を動かすわけですから、

当然ですが、

  • 本人が動かすよりもより厳重に
  • そして必要な書類もかなり多く

なります。

中にはこの預金口座の相続手続きをすることが一番大変だったと言う人もいるくらいです。

 

増え続けている休眠口座という問題

ちょっとわき道にそれますが、預金口座の手続きが面倒だという話について豆知識をお話ししましょう。

現在、日本には相続手続きがなされずに放置されている預金口座がたくさんあります。

皆さんはニュースで休眠口座という名前を耳にしたことはないでしょうか。

まさにその休眠口座のほとんどは「既に亡くなっているのに手続きされずに放置されている口座」なのです。

金融機関の方ではわざわざ

  • 「この方は亡くなっていますか?」
  • 「相続手続きをお願いします」

と個別に働きかけをすることは基本的にありません。

なぜなら、もの凄く大変だからです。

これだけの数の休眠口座があって一軒一軒に連絡するとなると、一支店や二支店の職員を総動員しても数日がかりでできるわけではありません。

金融機関が自主的に働きかけをするわけではなく、

相続人もちょっとした金額に対しわざわざ書類を取り寄せて相続手続きをするのは大変だからという理由でどんどん放置される口座は増えています。

中には、口座名義人が生きていたら百歳を優に越えているというケースもあり、金融機関側は「おそらく亡くなっているのだろうな」という思いを抱きながら、増え続ける休眠口座に悩むという現状です。

参照:
http://www.nhk.or.jp/

相続も休眠口座増加の要因!調査依頼も検討を

どうしてこんなに放置されるかというと、それは手続きが面倒だからという理由もあるのですが、

もう一つ、相続人側がその金融機関に故人の口座があるということを把握していないという理由もあります。

皆さんだって家族の財産をそれぞれ詳細に把握しているわけではないですよね。

知らないからこそ相続手続きができないという理由もあるのです。

金融機関それぞれの故人の口座があるかどうかの確認はきちんと手続きを踏めばできます。

司法書士や弁護士に手続きや口座捜索の代理をお願いすることもできますので、大変だと感じたなら依頼してしまうのも一つの手です。

参照:
http://www.ns-souzoku.com/

罰則も期限もないから放置口座は増えています

このように、

  • 手続きが面倒
  • ほとんどお金のない口座だから手続きする方が高上がり
  • 口座があると知らなかった

という理由で預金口座はよく相続手続きがなされず放置されています。

最初の方でも言いましたが、手続きに期限はなく放置しても罰則はありません。

安心してください。

ですが、罰則も期限もないからこそ、日本は現在進行形でどんどん放置される口座が増えている現実です。

 

 

不動産の相続手続きとは?期限と罰則はあるの?

不動産の相続手続きは法務局で行います。

法務局に行って「相続しました」とお願いすれば簡単に故人から相続人へと名義を変更してくれるわけではなく、

こちらも厳格な手続きが求められます。

簡単に名義を変更することができたら

  • 悪用する人が出る可能性がある
  • しかも問題は土地や家といった不動産の権利

なので、法務局も慎重に手続きを行うのは当然のこと。

皆さんは相続によって不動産が相続人に受け継がれたことをきちんと証明して、名義の変更登記をすることになります。

法律の専門知識が求められる手続きですので、登記の専門家である司法書士に依頼するという人が多いようです。

この不動産の相続手続きも特に期限はなく、しなくても罰則はありません。

ただし

  • 手続きしなければ不動産が売却できない
  • 不動産の権利で争っている場合は負けてしまう可能性がある

などのデメリットがある他、後日どんどん手続きが面倒になるというデメリットもあります。

いずれにしろ手続きはお早めにしておくのが安心というのが不動産の相続手続きなのです。

参照:
http://www.sato-legaloffice.jp/

相続登記の期限と罰則はなし!けれどデメリットが

この不動産の相続手続きも期限はなく、しないデメリットはあれ、しないことに罰則はありません。

実際、祖父の代からまったく相続手続きがなされていないような不動産も珍しくありません。

罰則と期限がないからこそ放置されていることも多いというわけです。

 

故人が会社に関係が深ければ要注意!商業登記は例外

このように基本的に相続手続きには期限も、しないことによる罰則もありません。

しかし、相続に関係する手続きの中には一つだけ罰則がある手続きがあります。

罰則がある手続きとは、会社の手続きです。

事業をしている人が亡くなると、会社の登記の内容に変更が生じることがあります。

例えばAさんが興しAさんが役員をしている企業で、Aさんが亡くなったことを理由に役員の変更がありました。

しかし企業側は手続きを放置していました。

役員の登記の中には亡くなったAさんの名前が手続きされずに放置されたままです。

こういった商業登記の手続きにおいて手続きせずに放置があると「登記をサボったな」という理由で罰則があります。

参照:
http://www.henkou-toki.com/

最後に

  • 不動産の相続手続き
  • 商業登記

はどちらも登記ですが、商業登記の場合だけ人の死によって罰則があるケースがあるわけです。

気をつけましょう。

心配な方は司法書士に相談するのがいいですね。

相続の手続きには基本に期限も罰則もない。

ただし商業登記は罰則の可能性がある。

覚えておきましょう。