せっかく可愛い子供や孫に相続させようと思っても、相続税が課税されて財産がぐんと目減りしてしまうのは虚しいことです。

別に脱税してでもどうにかしたいという訳ではなくても、

できるだけ税金によって目減りさせずに渡したいと願うのはおじいちゃんおばあちゃん、そしてお父さんお母さんの当然の心理と言えるのではないでしょうか。

受け取る子供や孫にしても、相続で受け継ぐ遺産は今後の生活の基盤をなす財産でもありますから、やはり減らしたくないと考えるはずです。

そこで覚えておきたいのが、相続における土地のあれこれ。

土地などの不動産は遺産の中でも高額に評価される可能性が高く、相続税が心配なお宅は事前に対策が必須であると言えます。

控除や対策法の基礎をまずはきちんと押さえておきましょう。

 

相続財産に占める不動産の割合は高い!

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相続というと、とりあえず不動産という印象がないでしょうか。

実際、日本の財産保有状況を見てみれば、

  • お金(預金)として資産を保有しているパーセンテージより
  • 不動産として所有しているパーセンテージの方が

ずっと高いのです。

日本の相続で相続税が課税されるのは100件に4件程度しかないというデータが出ていますが、

その中の4件は特に資産の中に不動産が占める割合が高いと言えるでしょう。

何と、資産に占める不動産のパーセンテージは約半分!

「うち、どうしてそんなに預金はないのに相続税が課税されるの?」

その答えが不動産というわけです。

不動産をたくさん持っているから預金がほとんどなくても課税対象になるわけですね。

だからこそ、特に相続税対策では不動産に対しての知識をつけておく必要があるのです。

多くの課税対象者の資産のメインが不動産という状況ですから、相続税対策の優先事項は「不動産」ということになります。

 

 

相続税計算の基礎!これだけはおさえておこう

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相続税を一円単位まで算出することはとても難しいです。

生前であれば今後も遺産となる預金や不動産が増える可能性だってあるわけですから、ますます難しいです。

また、相続税を算出するにあたって不動産それぞれの価額を出さなければいけないですが、

不動産によって権利が付着していることもある等、状態や登記も考慮しなければならないこともあり相続の不動産における価額を算出することは慣れていないとかなり難しいです。

そのため、生前に相続税対策を考えておきたいのであれば、相続税の基本を押さえた上で税理士に相談することが対策への近道になることでしょう。

 

遺産への税金課税対策で覚えておくべきことは?

税理士さんに対策を相談するためにも、スムーズに話を進めるためには基本的なところは押さえておきましょう。

細かい税額の算出は難しいですが、相続税のポイントを押さえるだけなら決して難しくはありません。

  • 算出の流れを覚える
  • 控除
  • 税率
  • 特例

の4つのポイントにしぼって理解してしまうと、相続税という制度を簡単に覚えてしまうことができるのです。

 

相続税の計算は不動産も預金も変わらない

相続税は土地や預金などの遺産の種類の別によって課税が変わるわけではありません。

土地はその土地の価格の30%が課税ね!なんて、個別にパーセンテージが決められているわけではありません。

  1. 預金や不動産といった遺産の額、または個別の事情を考慮して算出した額を合計
  2. 借金などのマイナスを引く
  3. 相続税上の控除を行う
  4. 合計額がプラスであれば相続税の課税

という流れです。

相続税の控除枠は大きいため、ほとんどの相続が控除を引けば課税なしとなるか、

  • 借金
  • 未払いの医療費
  • 葬儀代

といったマイナスが遺産を上回るというケースであるため、日本では100件に4件しか相続税が課税されないという状況になっています。

参照:
http://www.tokyozeirishikai.or.jp/

控除とは税金金額を抑えるための枠

③で出てきた「控除」とは、税金の種類ごとに定められる「引いてもいい金額」のことです。

その金額を引いてゼロないしはマイナスになれば課税はありません。

また、控除によって税金算定の元になる金額が少なくなるわけですから、くれぐれも控除のし忘れはないように。

相続での控除は、数字がとても大きいのが特徴です。

贈与税は110万円という控除がありますが、相続税は比較にならないくらい控除額が大きいですね。

遺産は遺族の生活費としても重要ですから、いきなり相続によって生活が困窮しないようにとの配慮です。

参照:
https://www.nta.go.jp/

 

税率は遺産のプラスに課税される

相続税において定められた控除より遺産が多ければ、多い部分に対し相続税が課税されます。

相続税の税率は前述したとおり、土地は土地の税率ではなく、遺産のプラスがどれくらいあるかによって税率が変わってくるというものです。

 

宅地にも?特例は使えそうかチェック

また、もし相続税が課税されるとしても、相続税には税金を軽減できる特例が多数用意されています。

代表的な特例は小規模宅地等の特例です。

土地の相続税評価を最大で80%軽減してくれるという特例です。

参照:
http://www.nta.go.jp/

http://chester-tax.com/

ひとえに遺産が遺族の生活費でもあるからこそ、なるべく課税に対し配慮がなされているというわけです。

遺産が控除からはみ出してしまい課税対象になった場合、税金を軽減できる特例が適用されるかどうかも確認しましょう。

その上で相続税対策をしていくことが重要です。

 

 

相続税対策を考える!節税のために知っておくべきこと

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さて、①から④の流れでざっくり考えて、相続税が課税されそうという人はどんな対策をとったらいいのでしょうか。

第一に重要なのがやはり税理士への相談です。

相続税が課税されそうといっても個別のお宅の事情や資産状況もあるため、

税理士に見てもらったら「あれ、大丈夫そうだぞ?」という結論が出る可能性もあるからです。

また、相続税が確実に課税されるだろうという資産家のお宅も、対策を取る上で税理士に具体的なアドバイスがもらえます。

すぐに相談できる税理士を一人は見つけておきましょう。

 

不動産は換金し難い!余裕を持って対策を

不動産の相続対策として考えておかなければいけないことは税金だけではありません。

不動産は資産価値を持っていると共に非常に換金し難い資産であることを覚えておく必要があります。

皆さんが不動産を購入するとしても、高額の買い物になりますからその分だけ慎重になることでしょう。

また、売買手続きが済むまで、

  • 金融機関のローン申し込み
  • 実際の融資実行
  • 登記手続き
  • 契約手続き

など、かなりの時間がかかります。

順調に進んだとしても月単位で見なければいけません。

そもそも、買い手がつかず換金したくてもできないということも珍しくありません。

不動産そのもので相続させることだけではなく、いざ相続が発生する前に換金しておくことも検討しましょう。

ただ、換金してしまうと不動産は経年により価値が減じられていくというメリットがなくなり、換金した金額そのもので評価となります。

換金したお金を生前贈与で渡すなど、さらなる対策も必要です。

 

生前贈与のメリットとデメリット

不動産を換金したお金だけでなく、預金ももちろん相続税の課税対象ですから、

「預金(現金)をどうするか」も相続税を考える上でとても重要な問題です。

生前贈与は積極的に活用したいですが、贈与に対して課税される税金は税率がとても高いため注意が必要です。

110万円の贈与税控除枠内に納めて毎年渡せば大丈夫!

と考えるかもしれませんが、毎年同じ額を渡し続けると税務署に

「それ税金逃れですね?5年間109万円ずつ渡していますから545万円として考えて課税します」

と叱られる可能性があるのです。

また、贈与税の課税対象になるのは金銭だけでなく、

  • 飲食
  • 旅行の代金を支払ってあげた分
  • 債務の免除
  • 宝石などの物品のプレゼント

といったお金に換算できることも含まれます。

お金だけで109万円だから大丈夫と考えていたら、債務の免除も含めて贈与税の対象という痛い結果を生むことも。

生前贈与を検討する場合は、税理士と特に念入りに対策を立てましょう。

 

相続時課税制度の活用を検討しよう!

条件を満たした贈与は、相続時に相続税の課税として引き直しが可能です。

この制度を相続時課税制度といいます。

相続時精算課税を選択した者に係る相続税額は、相続時精算課税に係る贈与者が亡くなった時に、それまでに贈与を受けた相続時精算課税の適用を受ける贈与財産の価額と相続や遺贈により取得した財産の価額とを合計した金額を基に計算した相続税額から、既に納めた相続時精算課税に係る贈与税相当額を控除して算出します。

確かに相続税として課税対象になりますが、

生前贈与をする上では「まったく税金がかからないようにしたい」というより、いかに抑えるかにポイントを置いた方が安全かもしれないですね。

NISAという非課税優遇つきの金融機関の口座利用法もありますから、合わせて考えましょう。

参照:
http://www.e-souzok.com/

 

最後に

日本では資産に占める不動産の保有率が高いからこそ、相続税対策においては「不動産をどうするか?」が重要な問題になります。

しかし、税金を細かく算出することは難しいため、相続税が課税されるかされないかというギリギリのラインでは特に判断が難しいこところがあります。

税理士に積極的に相談し、なるべく早めに相続税対策に乗り出しましょう。

早めに動くことによって不動産の換金などもしやすくなります。

税金対策は思い立ったらすぐに行動に移すことが大切なのではないでしょうか。