相続の税理士費用についてお調べですね。

実は、相続に関する税理士費用は一律ではありません!

税理士によって、相談や相続税申告などに必要な費用が違っているのです。

そして、注意すべきなのは費用の安さだけで税理士を選んではいけないこと

相続税の申告費用が安くても、税務調査に入られたり重加算税を課せられてしまうと、結局多くの費用がかかっているのと同じことです。

今回は、相続にかかる税理士費用の相場や、税理士選びのポイントなどをご紹介します。

相続にかかる税理士費用について理解して、安心して任せられる良い税理士を見つけましょう。

相続税申告にかかる税理士費用の相場とは

相続税の申告にかかる税理士費用の相場は、だいたい相続する税額の1%〜1.5%程度です。

税理士によって費用を算出する方法が異なることもあり、明確な基準はありません。

算出方法は「相続財産の何%を費用とする」というものや、「相続財産のレベルに応じて段階的に費用を決める」というものがあります。

どの算出方法だとしても、依頼を決める前に、頼む内容と必要な費用を税理士にしっかり確認しておきましょう。

大手5社の相続に関する税理士費用を比較

大手5社の相続についての税理士費用を比較した結果は以下のようになります。

初回相談にかかる税理士費用

相続について税理士に相談したい場合、5社とも初回は無料でした。

60分まで無料というように時間が決まっている事務所もあったので、無料相談でもどれくらいの時間を相談に使えるか確認しましょう。

この5社以外にも相談だけは無料で受けているという税理士は多いですが、相談料が必要な税理士も存在しているので事前にチェックするべきです。

相談料がかかる場合の目安は、1時間で1万円程度となっています。

相続に関する名義変更にかかる税理士費用

不動産や金融機関などの名義変更を税理士に頼む場合の5社の費用は、それぞれ以下となっています。

A社:40,000円
B社:79,200円
C社:40,000円
D社:無料で司法書士を紹介
E社:40,000円

相続に関する名義変更費用の4社平均は、49,800円です。

D社のように自社では名義変更手続きを行っていないところもあるので、名義変更も税理士に頼みたいときは事前に確認しましょう。

相続税申告にかかる税理士費用

相続財産が5,000万円までの相続税の申告を税理士に頼む場合の5社の費用は、それぞれ以下となっています。

A社:210,000円
B社:250,000円
C社:210,000円
D社:180,000円
E社:200,000円

相続税申告費用の5社平均は、210,000円です。

3ヶ月以内に申告期限が来るときの依頼は、追加費用が必要な場合もあるので注意が必要です。

例えば、報酬総額の20%~50%の追加費用とされる場合などがあります。

追加の費用が発生する場合もある

相続税の申告費用以外にも追加の費用が発生することがあります。

例えば、相続する土地の数や相続人の人数がかなり多い場合や、税務調査が入ることになった場合です。

事前に追加の費用がかかるかどうかは明確にしておく必要があります。

追加費用だけではなく、現地調査の旅費交通費や手続きに使う資料の取得費用をどちらが負担するのかも確認しておきましょう。

相続関係で税理士に依頼できる仕事と報酬の目安

相続について税理士に依頼できる内容は、以下のようなものです。

  • 相続税の計算
  • 相続税の申告手続き
  • 相続のための節税対策

順番に見ていきましょう。

税理士へ頼めること1.相続税の計算

相続税の計算は税理士に頼むことが可能です。

報酬の目安は5万円程度ですが、大まかな試算は無料で行ってくれる場合もあるので確認してみましょう。

相続財産を評価する税理士によって、計算される相続税の額が異なってくることがあります。

相続に強い税理士であれば、財産評価に関するさまざまな規定や特例にも詳しく、納税額を抑えることが可能です。

相続に詳しくない税理士に頼むと適正な相続税よりも多く納めなければならなくなるかもしれません。

せっかく税理士に相続について任せても損してしまうことになるので、慎重に税理士を選ぶべきです。

相続税は納める金額が高額になることもよくあり、頼む税理士によっては数千万円のレベルで納税額が異なることも出てきます。

相続について依頼する税理士が相続に強いかどうかは注意しておきましょう。

税理士へ頼めること2.相続税の申告手続き

税理士に相続税の申告手続きも頼むことができます。

報酬の目安は20万円程度ですが、相続する財産の価格にもよるので事前に確認しましょう。

相続税に関する手続きは複雑なので、自分だけで行うのは大変な上に時間がかかるものです。

相続税の申告は、相続開始後10ヶ月以内に行う必要があるとされています。

慌てて自力で相続税を計算して申告手続きを終えても、信頼性が低いものであれば税務調査に入られるかもしれません。

少しでも不安があるのなら、相続税の申告手続きは税理士に依頼することが良いでしょう。

税理士へ頼めること3.相続のための節税対策

税理士には相続のための生前における節税対策も頼むことができます。

生前対策を行っておけば、相続が発生した際の納税資金をおさえることも可能で、円滑に財産を引き継げるのです。

生前贈与の例として、1年間に110万円までの基礎控除額までは課税されないことを利用する節税方法もあります。

課税されずに財産を引き継ぐには時間がかかるので、相続について考えたら早めに税理士に相談した方が良いでしょう。

報酬はどのような節税対策を行うのかによって変わってくるので、一度相談に行ってみることをおすすめします。

税理士を選ぶために注意する4つのポイント

相続の際に税理士を選ぶなら、費用だけで選ばない方が良いです。

税理士を選ぶためのポイントは、以下のようなものがあります。

  • 支払う費用が明確か
  • 過去に相続案件をたくさん担当しているか
  • 税務調査の実績はどのくらいか
  • 話しやすい態度や雰囲気があるか

順番に見ていきましょう。

ポイント1.支払う費用が明確か

税理士に依頼する際には、最終的に支払わなければならない費用が明確かどうか注意しておかなければなりません。

事前に説明されていなかった追加費用まで請求されてしまうと、予想よりも高額な費用となってしまう可能性があります。

依頼を決める前に、必要な費用の合計や内訳を納得できるまで聞いて明確な見積もりを出してもらうべきです。

依頼をする前の段階で費用について話すのを嫌がるような税理士はやめておいた方が良いでしょう。

ポイント2.過去に相続案件をたくさん担当しているか

その税理士が今までにどれくらいの相続案件を担当してきたのかも重要なポイントだと言えます。

なぜなら、すべての税理士が相続について詳しく実力があるというわけではないためです。

税理士には、法人税や消費税、所得税などというように相続税以外にも専門分野が多くあります。

相続税の申告を経験したことのない税理士もいるので、過去に相続案件の経験が豊富か確認しておきましょう。

事務所の規模にもよりますが、1年間で100件以上の相続案件を担当している場合は、その税理士は相続専門の可能性が高いです。

相続専門でなくとも、1年間で20件程度の相続案件を行っているのなら経験豊富だと考えられます。

ポイント3.税務調査の実績はどのくらいか

税理士の今までの税務調査の実績も重要です。

相続税を申告しても、税務調査に入られる可能性があります。

申告した内容の信頼性が低いと税務調査が行われる確率は高いので、注意しておかなければなりません。

相続税の申告をした場合に税務調査が行われる確率はだいたい20%程度だと言われています。

税理士のホームページに税務調査率が書かれているなら、税務調査となった確率が10%より低いかどうかを基準に選ぶことがおすすめです。

また、税務調査が行われた場合に対応してくれるかどうかや追加の費用が必要かも確認しておきましょう。

ポイント4.話しやすい態度や雰囲気があるか

税理士が依頼主とうまくコミュニケーションが取れるかも重要です。

税理士の業務に対する実力や経験も大切ですが、依頼主が安心して相談できなければ円滑な申告はできません。

相続財産を細かく評価してもらう局面では、話しやすい税理士の方が適切な財産評価をしてもらいやすいです。

真剣に依頼主の思いを聞いてくれて、不安を解消してくれるような税理士を選びましょう。

相続の税理士は費用以外も考えて選ぼう

ご説明したように、相続について依頼する税理士の費用は、税理士によってそれぞれ異なっています。

できるだけ安い費用で済む税理士に頼みたいという気持ちもあるかもしれませんが、費用だけで税理士を決めるのはおすすめできません。

費用が安くても税理士が相続について詳しくなければ、相続財産評価額や納税額を適正金額より多く申告することになる可能性も生じるのです。

また、信頼性の低い相続税申告しかできないのであれば、あとから追加で税金を納めなければならないこともあります。

良い税理士に頼んで追徴課税を避けよう

追徴課税とは、申告した税金が実際の額よりも少なかった場合に加算される税金のことです。

場合によって以下の4つの税金が加算される可能性があります。

  • 過少申告加算税
  • 無申告加算税
  • 不納付加算税
  • 重加算税

この中でも税理士を選ぶ際に重要なのが、過少申告加算税と重加算税です。

それぞれについて確認しておきましょう。

過少申告加算税

過少申告加算税とは、申告していた税金が少なかったときに期限内に申告の修正をした場合、加算される税金です。

追加される税額のうち50万円以下の部分には10%、50万円以上の部分には15%が加算されます。

重加算税

重加算税とは、申告額が少なかったときなどに、悪質だと判断されれば加算される税金です。

過少申告加算税の代わりに追加納付金額の35%が加算されます。

追徴課税を避けるためにも、相続の際に頼る税理士は費用だけではなく実力や実績も確認して選びましょう。

税理士の費用・報酬に関するQ&A

最後に、相続費用に関してよくある質問や疑問をまとめました。

Q.相続の税理士報酬は一律で決められていると聞いたことがあるのですが、本当ですか?

A.相続にかかる税理士費用は一律ではなく、税理士によって異なります。

過去には税理士報酬規定によって、相続税に限らず全ての報酬の限度額が決められていました。

したがって、税理士報酬規定が廃止されるまでは、多くの税理士事務所がその限度額に基いて費用を見積もっていたのです。

今では税理士報酬規定は廃止され、それぞれの税理士が自由に報酬を決めることができます

同じ依頼の見積もりを何名かの税理士に頼んでみると、それぞれ費用が異なっているはずです。

しかしながら、税理士費用が安いというだけで税理士を選ばないことをおすすめします。

費用があまりかからない税理士に頼んでも、相続の場合は節税対策や適切な財産評価ができなければ相続自体にかかる金額は高くなってしまうからです。

適切な費用で実力のある税理士を選びましょう。

Q.相続にかかる税理士費用は必要経費や債務控除の対象ですか?

A.相続税の申告にかかる税理士費用は、相続税の控除対象とはなりません。

相続税は亡くなった被相続人の財産に課税されるものです。

相続税の控除対象は、亡くなった人が生きていれば支払うはずだったものと限定されています。

例外として、葬式費用だけは控除の対象です。

相続税の申告は相続人のためにすることなので、控除はされないようになっています。

まとめ

相続について税理士に相談する際には、適正な費用かどうか見極めることが大切です。

しかしながら、費用だけを見て税理士を選ぶのはおすすめしません。

税理士に相談できる内容や費用、費用以外での税理士の選び方を知って、良い税理士を見つけましょう!