相続で遺産を手に入れると、

  • 「誰かが亡くなって相続がありましたね」
  • 「そしてあなたは遺産という名の収入がありましたね」

ということで、遺産に対して課税が行われます。

日本ではそれが

  • 給与であれ
  • 遺産であれ
  • プレゼント(贈与)であれ

利益を得ると基本的にその利益に対して課税がなされるという決まりになっているのです。

ただし、それぞれの利益の性質やどんな原因で利益を得たかによって,

  • 課税される税金の種類
  • 税率

ががらりと変わることになります。

相続で遺産を得ると相続税の課税対象になります。

遺産に相続税が課税されるとして、税率はどのくらいなのでしょう。

遺産を少しでも手に入れると即座に課税されるのでしょうか。

そして、相続した遺産の種類によって税率や計算方法は異なるのでしょうか。

特に「土地」の相続に焦点をあてて、相続税について解説します。

 

財産の約半分は不動産!?日本の代表的課税ケース

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日本の相続ケースでは、大量の預金を相続するというケースよりも、家や土地といった不動産をたくさん相続するというケースが非常に多いと言われています。

なぜなら、日本の資産家は世界的に見ても、資産に占める不動産の割合が多いと言われているからです。

国税庁のデータを見ると、相続税が課税されるケースでの資産内に占める不動産の割合は何と約半分!

参照:
https://www.nta.go.jp/

日本の相続ケースでは不動産が遺産として多く相続される。

だからこそ、相続税対策を考える上では、土地を始めとした不動産についてよく考えておくことが重要になるのです。

 

節税のキーワードは「土地」と「税」!相続知識を深めよう

不動産についてよく考えるためにも、まずは相続税について確認しておきましょう。

相続税は相続によって遺産を得た場合に課税される税金です。

給与での所得などとは異なる、人の死ととても関わりの深い税金です。

亡くなった人(被相続人)の遺産を子供や配偶者といった法律で定められた相続人が財産を受け継ぐ場合は基本的に相続税の対象になります。

法定相続人は次のような順位があります。

  1. 第一位 被相続人の配偶者、子供
  2. 第二位 被相続人の両親
  3. 第三位 被相続人の兄弟姉妹

相続人の順位を見てもわかるように、相続人は被相続人ととても縁の深い人ばかりです。

縁の深い人たちは家計を共にしていることでしょう。

  • 相続税
  • 贈与税

を比較するとダントツで贈与税の方が税率的に高いため、

相続においては贈与税ではなく、なるべく相続人には後の生活のことを考えて税率を抑えた相続税が課税されるというわけです。

参照:
https://www.nta.go.jp/

 

課税計算方法!まずは遺産を合計しよう

相続人が受け取る遺産に関しては、土地、預金に関わらず相続税の課税がなされます。

土地や預金と種類別にばらばらに課税されるわけではなく、遺産の総合計に対して課税されます。

とても簡単な例で説明しましょう。相続人が一人しかいないと仮定して、控除や軽減税率はひとまず考えないこととします。

  • 預金 1,000万円
  • 土地 1,200万円
  • 家 800万円

相続税には税率が定められています。

その税率を、預金の1,000万円、土地の1,200万円、家の800万円それぞれで計算するわけではなく、

合計額の3,000万円に合わせて考えてみてください。

参照:
http://www.tokyozeirishikai.or.jp/

 

税額を出すには負債や控除も考えて

ただ、合計額が3,000万円だからといって3,000万円に対しきっちり課税が行われるわけではありません。

相続税には額の大きな控除が用意されており、控除(この金額を引いていいですよという額)を引いて金額が残らなければ課税はなしです。

また、相続税には軽減税率も用意されていますので、適用を受けることによって課税があっても税額を軽減できるようになっています。

贈与税はプレゼントという鼻からぼた餅的な出来事に対する課税なのでそこまでサービスされていません。

遺産は今後の相続人の生活にも関わるお金や土地に対する課税ですから、

なるべく負担が大きくないように、今後の生活が課税でいきなり破綻しないようにとのある程度の配慮がなされています。

配慮の結果、日本において相続税が課税される相続は100件のうち4件程度しかないというデータが出ています。

ところで話は変わりますが、簡単な例としてご紹介した、

  • 土地1,200万円
  • 家800万円

という金額は、一体どうやって算出したのでしょうか。

 

 

節税対策のためには宅地などの土地評価が重要?

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相続税の課税は預金や土地という遺産の種類ごとに行われるのではなく、

遺産を全てプラスしてそこからマイナスを引いて、控除してという形で、ひとまとめにする計算を行います。

その結果で算出した額に対して税率に応じた課税がなされます。

ひとまとめにするからこそ、土地や家といった不動産がいくらと評価されるかはとても重要な問題です。

なぜなら、土地が2億と評価された場合と5億で評価された場合では、相続税の税額がかなり変わってくるからです。

当然ですが後者の方が相続税額は多くなりますね。

相続税の節税を考えるには、なるべく不動産の評価額は低い方が嬉しいです。

しかし、この土地はどうやって評価するのでしょうか。購入時に2億なら相続時に2億円として計算するのでしょうか。

 

売却額は関係ない?相続には相続税の評価あり?

土地は購入時の価格で評価するわけではなく、相続時にどのように評価するか計算式が決まっています。

(1) 土地
土地は、原則として宅地、田、畑、山林などの地目ごとに評価します。
土地の評価方法には、路線価方式と倍率方式があります。

土地だから価格の8割できっちり評価というわけでもありません。

また、いくらくらいの値がつきそうだからその価格で評価というわけでもありません。

  • 路線価方式
  • 倍率方式

の二つの方式で評価を算出します。

しかし、土地にはそれぞれ個別の事情があります。

  • 高圧電線のある土地
  • 抵当権の付着している土地
  • 大きな道路に接していない土地
  • 側に線路が通っている土地

など、土地は一つとして同じものがないと言えるでしょう。

ですから、あくまで計算式は基本で、土地の個別の事情に合わせて修正をかけることになります。

ただ、それぞれの事情がどれだけプラスになるのかマイナスになるかは、個人で簡単に算出できるわけではありません。

相続人本人が

「側に線路が通っていてうるさい!この土地の評価はマイナス200万円で!」

と主張しても、税務署はまず納得しません。

きちんと鑑定し、資料で事情を証明していく必要があります。

ここまでくると税理士や不動産鑑定士の出番です。

相続税算定の基礎になる土地の価格評価は個人ではとても難しいと覚えておきましょう。

節税をしたい、はっきりとした評価額が知りたいのであれば、

自分では基礎知識を抑さえ、その上で相続税を得意とする税理士に相談するのが間違いのない方法です。

参照:
https://www.nta.go.jp/

不動産の資産を適正に評価してもらうことが節税のポイント

実はこの評価をきちんとしてもらうことが相続税節税の大きなポイントなのです。

考えてみてください。

  • 斜面でろくに使えない土地
  • 商売向きの土地

どちらも特に権利が付着しておらず同じ面積だからといってまったく同じ評価額でいいと思いますか?

明らかに前者を相続した方が損をしている気がしますね。

後者は処分しようと思えばすぐにでも売れそうですが、前者は斜面ですから家すら建てられないかもしれません。

買い手を見つけるのは難しいでしょう。

しかし、時に土地の評価では、こういった問題ありの土地ととても有用な土地が同じような条件で評価されてしまうことがあるのです。

そして、税務署に請求された通りの額で相続税を支払ってしまうことも少なくありません。

相続税の支払い後も、土地を税理士に再評価してもらうことができます。

その際に土地をもっとマイナス評価できるなら相続税の払い過ぎている分を還付してもらえる可能性があるのです。

  • 土地の側を線路や大型道路が通っていて騒音が酷い
  • 土地に高圧電線がある
  • 土地が傾斜である

これ以外にも色々な事情により土地の評価額を低くすることができる場合があります。

実際にこういった要因で引き直しをしたら相続税が還付された事例が数多くありますので、土地の相続が多いという人は税理士に引き直しをお願いするのがいいでしょう。

 

 

まとめ

日本では資産を不動産として所有している率が高いという話をしました。

預金であれば100万円は100万円という評価なのですが、土地の場合は色々な要因で土地の価値が変化します。

  • 土地の所在地や効用はどんなものか
  • 土地に制限はついているか
  • 環境はどうなのか

というように、その土地をきちんと確認し、その上で相続税評価額を算出します。

例としてご紹介しましたが、税理士に再評価をしてもらうと、税務署との評価と異なることも多々あります。

もし生前贈与も含め相続税対策を考えたいなら、できれば税理士に相談しましょう。

土地は個人で「200万円で買ったからおそらく200万円」という評価をすることが非常に難しいです。

購入金額とは異なってくることでしょう。

税金の専門家である税理士と税務署ですら評価額で意見が変わることがあるのです。

土地を含めた不動産の評価は難しい!

評価額によって税金額の算出結果が変わってくるわけですから、評価額はとても重要です。

もし今から対策を考えたいということであれば、相続税を得意とする税理士に相談するか、まずは無料相談などを活用しましょう。