土地や建物などの不動産を相続したときに必要になる、相続登記

司法書士に依頼すると、数万円の報酬が発生します。

この金額が、

  • 高いと思う人
  • 安いと思う人

様々でしょう。

高いと思う人は、節約のために自分でやろうかなと考えると思います。

自分でやる場合の手続きと代行依頼にかかる費用についてまとめました。

 

 

事前準備にかかる手間と費用

相続登記の必要書類は数多く、自分でやるとかなりの手間になります。

一括して司法書士に頼むこともできます。

 

まずは管轄する法務局を調べ、代行依頼する場合は司法書士を探す

不動産の登記は、物件の所在地を管轄する法務局で行います。

管轄地域は同局のホームページで調べることができます。

市区町村の一覧か、地図から探します。

参考:
http://houmukyoku.moj.go.jp/

代行を依頼するなら、まず相手を探します。

相続登記を仕事としてできるのは

  • 司法書士
  • 弁護士

ですが、司法書士のほうが高い専門性を持っているので、より迅速に処理されるでしょう。

相続が訴訟に発展しそうな雰囲気でもないかぎり、司法書士に依頼したほうがいいです。

相続に関してすでにファイナンシャル・プランナーや税理士などに相談していれば、紹介してくれるはずです。

登記手続きは

  • 郵送
  • インターネット

でもできるので、必ずしも法務局の近くの司法書士にする必要はありません。

事務所によっては、対応可能な地域を限定しているので、自分の住んでいる場所や法務局がそこに含まれているかどうか確認が必要です。

インターネットで検索、司法書士会に問い合わせる、といった方法があります。

報酬や地域、信頼性などを考えて選ぶので、司法書士選びには多少時間がかかるかもしれません。

相談や打ち合わせを含めると数時間かかります。

 

必要書類を取得する

法務局に提出する書類は、

  • 被相続人(亡くなった人)と法定相続人全員の戸籍謄本
  • 亡くなった人と不動産を相続する人の住民票
  • 不動産の固定資産税評価明細書
  • 登記簿謄本

など、多岐に渡ります。

特に戸籍謄本を取りに行く場合は、本籍がある役場に行く必要があります。

郵送で請求することもできますが、

  • 申請書を書いて
  • 郵便局で小為替(発行手数料1通300~500円くらい)を買って
  • 本人確認書類をコピーして…

といった作業をするのはけっこうな労力を使います。

近くであれば直接行ったほうが楽かもしれません。

スムーズにいったとして半日仕事になるでしょう。

全て取りに行くとしたら、2、3日かかってもおかしくありません。

一方、司法書士に依頼する場合は、これら必要書類の取得も代行してくれます。

一通1,000円~10,000円+発行手数料実費が相場です。

登記報酬に必要種類も含み、一貫したサービスとして提供している司法書士事務所も多いです。

相続人の数に上限があり、超えるようだと1人いくらというかたちで金額が上がります。

 

事前準備する書類のなかには、作成が必要なものもある

遺言書がなく、法定相続割合以外で分割する場合には、遺産分割協議書を作成して添付する必要があります。

また、戸籍謄本などを預金などほかの財産の相続手続きに利用したい場合は、相続関係説明図を作成し、原本還付という手続きをします。

これらの書類は、作成するのにまず法律的な知識が必要です。

法的に間違いない書類にするためには、書籍などを参考にしながら丁寧に作成しなければなりません。

これも半日以上かかるでしょう。

専門家に依頼する場合は、登記を依頼するときに司法書士に頼むこともできますが、本来は行政書士が専門とする仕事です。

  • 遺産分割協議書のみ行政書士に作成を依頼
  • 登記は自分でする

といった場合、報酬の相場は5,000円~20,000円といったところです。

司法書士に依頼する場合は、登記報酬に同程度の金額をオプションというかたちで加算することになるでしょう。

 

 

実際の登記手続きで発生する手間と費用

メインとなる不動産登記手続きを

  • 自分でした場合
  • 司法書士に依頼した場合

報酬の相場などを記載します。

 

自力でする場合は法務局に3回行くつもりで

実は、登記手続きに提出する登記申請書自体は、それほど複雑ではありません。

  • 相続人の住所
  • 不動産の地目・構造

などを、登記簿謄本と固定資産税評価明細書をもとに書きます。

登録免許税を計算して記入する必要がありますが、相続税のように複雑なものではありません。

ただ、添付する書類の多さもさることながら、

法定相続割合どおりの場合にはこういった書き方をする、贈与の場合はこうなど、

それぞれのケースに合わせた要件があるため、手続き全体をみると複雑で素人には難しいものになっています。

共有などで権利関係が複雑になってしまい、専門家でないと手に負えなくなることもあります。

自力でやる場合には、まず必要書類をそろえようとする前に、一度法務局に相談しにいくことをおすすめします。

ついでに対象不動産の登記簿謄本を取得できます。

法務局によっては、相談予約を受け付けているところもあります。

必要書類がそろい、申請書を記載したら、もういちど法務局に行って提出します。

郵送でも受け付けています。

わからないことが特になければ、

  • 相談のときにだけ訪問
  • あとは郵送でやりとり

するというのもいいでしょう。

申請書や必要書類に不備がある場合は、法務局から電話連絡がきます。

  • 再度郵送する
  • 再訪問する

のいずれかの手段で修正します。

このような流れになるので、自力の場合は

  • 相談
  • 提出
  • 再提出

3回、相続した不動産の近くにある法務局に行くと考えます。

法務局は土日祝日はやっていないので、平日仕事がある人は休む必要があります。

書類の作成や手続きの情報を調べるのが得意な人は、インターネットと郵送のみで完結することも不可能ではありません。

自力でやる場合、登記の手続きは早い人で1日

複雑な案件だったり書類作成や法律が苦手な人だったりすれば3~4日かかるかもしれません。

 

司法書士への報酬は3万円台~

登記手続きの報酬は、不動産1件につき最低3万円から、十数万円としている司法書士事務所が多いです。

相談は無料で受け付けているところがほとんどです。

登記と必要書類の取得、遺産分割協議書も全て含めると1件5~8万円程度であれば、良心的な価格といえます。

 

 

そのほかにかかる費用、メリットとデメリット

自力でする場合と専門家に依頼する場合とにかかわらず、実費は必ずかかります。

もっとも大きいのは登録免許税で、固定資産税評価額の0.4%です。

ほかにも、

  • 戸籍謄本の取得手数料
  • 登記申請費用

などが数百円~数千円かかります。

 

相続登記を自力でするメリット

単に費用を浮かせるだけではありません。

相続の法律関係や親族関係を調べていくうちに知識が身につき、自分が被相続人となるときに役に立つかもしれません。

いわゆる終活です。

登記についての知識を得ることで、今後その不動産を売却・賃貸・担保にするときに役に立つこともあります。

 

司法書士などに依頼するメリット

専門家への相談によって、客観的なアドバイスを受けたり、法律的な観点からみた可能性の追求をしたりすることが可能な点です。

相続のなかでも不動産は特に、故人への想いや相続人同士の複雑な感情がからむことが多いもの。

泥沼訴訟や親族間の雰囲気が険悪になる前に、問題や疑問を感じたら専門家に相談するのも重要です。

 

 

まとめ

相続登記を自分ですると、

  • 法務局への相談と手続きで3~4日
  • 書類の取得で1~3日

合計1週間程度を費やすことがある。

早い人なら述べ時間(郵送の時間を含まない)1日で可能な場合もある。

司法書士に依頼したら費用が掛かる代わりに、手続きは数時間程度で済む。

  • 司法書士への報酬は登記だけで3万円~
  • 必要書類の取得も含めると5万円~
  • 十数万円かかることもある。

どちらにしても登録免許税、戸籍取得の費用など実費はかかる。

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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー ファイコロジスト山田

不動産から為替相場の予想まで、お金に関するテーマについて幅広く執筆。
相続に関連して実家を失ったことがある。
これらの経験から、相続関係業務のモットーは「運用を含めた総合的な人生設計」「関係者全員が納得する分割」。