相続放棄の手続きで、弁護士に頼るべきか、司法書士に頼るべきか、お悩みですね。
相続放棄とは、裁判所で手続きすることにより相続権自体を棄ててしまう手続きのことです。
相続放棄をするのであれば、すべてお任せできる弁護士への相談がオススメです。
「どうして弁護士の方が良いの?」と疑問に思う人も多いと思います。
今回の記事では、弁護士と司法書士の違いや報酬相場など、気になる疑問を解説していきます。
最後まで読んで、スムーズな相続放棄手続きをしましょう。
相続放棄は弁護士に頼るべき
相続放棄をするのであれば、弁護士に頼ることをオススメします。
確かに、司法書士と弁護士の報酬を比較すると、弁護士の方が高いです。
しかし、弁護士には代理人として手続きのほとんどを任せることが出来ます。
弁護士は裁判所手続きにおけるプロです。そのプロが代理人となって相続放棄の手続きをしてくれるので、正確に相続放棄を手続きしてくれます。
もちろん、司法書士も法律の専門家なので、相続放棄に関する書類の取得や作成もお願いできますが、弁護士よりも頼める仕事の範囲が狭いです。
次の章では、弁護士と司法書士の違いを確認していきましょう。
相続放棄の専門家は弁護士と司法書士!違いは?
相続放棄の依頼をできる専門家は、弁護士と司法書士です。
まずは2つの専門家の違いについて見ていきましょう。
弁護士は相続全般のスペシャリスト!
弁護士は裁判所手続きのプロです。法律全般の専門家といえるでしょう。
弁護士の一番の強みは、代理人となってすべての手続きを行ってくれることです。
相続放棄は1度でも間違った手続きをしてしまうと、認可が下りません。
つまり、相続放棄が出来ないということです。
相続放棄の手続きはやり直しが出来ないため、書類の作成から提出まで弁護士に任せられることは大きなメリットとなります。
また、相続で揉めてしまっている場合は、特に弁護士に相談することで迅速な解決が見込める点もメリットです。
もちろん相続放棄手続きの代理もでき、手続き後のアフターフォローも万全にこなしてくれます。
特に、相続放棄を望んでいるけれど、その相続が
- 他の相続人も交えて話し合いが難航している
- 相続人の間で揉めている
という時はまさに弁護士の腕の見せどころであり、弁護士に依頼することで有利に事を運ぶことができるのです。
司法書士は登記の専門家!相続登記も含めて依頼
では、司法書士どうなのでしょう。
司法書士は法律の専門家でもありますが、どちらかというと、
- 不動産の権利設定
- 会社の設立
- 役員変更
などの登記の専門家なのです。
司法書士は、あくまでもサポートという立ち位置のため、基本は「相続人自らの手」で手続きを進めなければなりません。
相続放棄をするなら弁護士に相談しよう
相続放棄を確実にしたいのであれば、弁護士に相談することをオススメします。
なぜなら、弁護士に依頼すると、すべての手続きを丸投げすることが出来るからです。
一方、司法書士に依頼をすると、サポートはしてくれますが、代理人となって手続きを進めることは出来ません。
もちろん、必要書類の収集や書類の書き方のアドバイスなどはしてくれます。
しかし、司法書士はあくまでもサポートという立ち位置で、基本は「相続人自らの手」で手続きを進めなければならないのです。
たしかに、相続登記手続きを他の相続人が行うなどで司法書士の力が必要なこともあるかもしれません。
そのような場合は、弁護士から司法書士を紹介してもらうようにしましょう。
一般的に司法書士の方が報酬面で安いと言われることがあります。
ただし、他の手続き費用なども絡む場合は決してこの限りではありません。
弁護士でもお手頃な報酬で相続放棄を引き受けてくれる方はたくさんいますので、一概にこの話が当てはまるわけではないようです。
相談前に確認すべき弁護士を選ぶチェックポイント
ひとことで弁護士といっても、さまざまな弁護士がいます。
得意分野も違えば、1人1人の人柄も異なります。
そこで、相続放棄を弁護士に依頼するときに、事前に確認しておきたいチェックポイントをお伝えします。
しっかりとポイントを押さえて、優秀な弁護士に相談をしましょう。
ポイント1.相続に強い弁護士を探そう
まずは、相続に強い弁護士を選ぶようにしましょう。
せっかく弁護士に頼るのに、離婚問題に強い弁護士に頼ってしまうと、相続放棄の経験のない弁護士にお金を払うことになってしまいます。
相続放棄についても、相続に強い弁護士だとスムーズに話を進めることが出来るのです。
インターネットでも「相続 弁護士」と自分の住んでいる地域を入れれば、簡単に検索できます。
相続関係に強い弁護士は、ホームページにも、その旨が書かれていることが多いです。
必ず相続に強い弁護士を選ぶようにしましょう。
ポイント2.相続放棄手続きの経験を確認しよう
相続に強い弁護士事務所を見つけたら、さっそく相談に行ってみましょう。
初回の相談は無料としている事務所も多いので気軽に相談できます。
無料相談でまず尋ねるべきことは、相続放棄手続きの経験についてです。
「相続放棄の手続きは経験はどれくらいありますか?」と、単刀直入に聞いてみましょう。
実績が多い弁護士だと自信を持って答えてくれるはずです。
過去に経験が多いと、スムーズに話が進むので相談料も安くなります。
ポイント3.料金の明細を教えてくれるか確認しよう
初回の相談時に、最終的にいくらかかるのか、確認をしましょう。
経験・実績のある弁護士だと、過去のパターンから、すぐに見積書を出してくれます。
最初に支払う報酬額が分かっていると、依頼人としても安心して任せることが出来ますよね。
初めに必要な報酬額を提示してくれる弁護士は、信頼が出来る弁護士です。
必ず、初回の相談時に確認をしましょう。
こんなときは司法書士はオススメ
もし、「金銭的に余裕がなく、弁護士に相談することが難しい・・。」
そんなときには司法書士に頼るのも一つの手です。
司法書士に相続放棄を依頼すると、必要書類の収集、提出書類の作成、そのほかアドバイスを受けることが出来ます。
図のように、自分で手続きを進めてしまうと、手続きの準備や裁判所とのやりとりなど、とても労力がかかってしまいます。
どうしても金銭的に余裕がない場合は、司法書士に依頼するのも良いでしょう。
ただし、相続放棄の手続きは、やはり弁護士に任せる方が安心です。
どちらかというと、司法書士に依頼する場合は、相続放棄だけでなくその後の手続きがあるときが良いでしょう。
例えば
- 相続人の一人は相続放棄する
- 他の相続人は相続放棄をしない
そうすると、相続放棄をしなかった相続人たちは土地や建物の名義変更(相続登記)をすることになります。
司法書士に相続放棄を依頼すると、その後の登記などの手続きも続けて行ってもらえるというメリットがあるのです。
もちろん、相続放棄後の債権者とのやり取りなどもしてもらえます。
相続登記が必要な場合には、弁護士から紹介してもらうことも出来ます。
また、知り合いなどに信頼できる司法書士がいる場合には、司法書士から弁護士を紹介してもらうことも可能です。
相続登記は、司法書士しか依頼が出来ないので、全員が相続放棄しないときには頼りになる存在となってくれます。
まとめ
相続放棄をするなら、弁護士に相談をしましょう。
報酬が高いですが、それ以上に手間を省くことが出来たり、安心を得ることが出来ます。
相続関係に強い弁護士に依頼をして、確実に相続放棄をしましょう。