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相続について、関心のある人が増えています。

自分が死んだあとに、相続人同士がトラブルになるのは悲しいものです。

そこで、生きているうちにできるだけ、起こりうるトラブルを予想して、回避の手段を講じておきたいものです。

一方、相続が始まって、他の相続人との間でトラブルを抱えてしまった人は、法律相談を利用してみましょう。

 

予測できるトラブルを事前に回避する

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遺言書を作成する

相続のトラブルを事前に回避するには、遺言書を作成することが一番です。

特に、自分の推定相続人(自分が死亡した場合に相続人になる予定の者)ではない人にお世話になった場合には、遺言書を作成しておかないと、その恩に報いることができません。

特に、内縁の妻や夫がいる場合には、遺言書を作成しておいた方がよいでしょう。

 

遺留分を考慮して死後のトラブルを防ぐ

せっかく遺言書を作成しても、相続人の遺留分を侵害する内容であった場合、トラブルが起こることが多くなります。

遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人に認められる相続財産に対する最低限の取り分のことです。

例えば、妻と2人の子供A、Bがいる男性が4,000万円を遺して死亡した場合、法定相続分は、

妻が2,000万円、子供2人がそれぞれ1,000万円

です。

仮に、この人が、すべての財産をAに相続させるという遺言書を作成したとしましょう。

妻と子供は、遺留分が法定相続分の半分です。

そこで、妻は、Aに対して、遺留分2,000万円を支払えと要求できますし、子供Bは、Aに対して、遺留分1,000万円を支払えと要求することができます。

このように、遺言書があってもトラブルになることがありますので、遺言書を作成する場合は、推定相続人の遺留分に注意することが必要です。

 

推定相続人を廃除する

あらかじめ、遺留分を持っている推定相続人を廃除できる場合もあります。

自分に対して、

  • 虐待をした推定相続人や
  • 自分に対して重大な侮辱を加えた推定相続人
  • 重大な非行がある推定相続人

について、家庭裁判所の調停もしくは審判を経ることによって、廃除することが可能です。

家庭裁判所では、多少の不仲や、被相続人にも一定の原因のあるような場合では、廃除は認められにくく、

「相続人の行為が、相続的協同関係を破壊する程度に客観的に重大なもの」でなければ、廃除は認められないとされています。

問題のある相続人をあらかじめ廃除しておけば、死後のトラブルは減らせるでしょう。

また、廃除は遺言によってもできます。

遺言書に廃除の意思が記載されていた場合には、遺言執行者が、家庭裁判所に廃除を請求します。

 

遺言書の形式を守って死後のトラブルを防ぐ

遺言書には形式があります。

形式が守られていない遺言書は無効となります。

自筆証書遺言は必ず、

  • 全文手書きすること
  • 日付を書くこと
  • 署名・押印すること

が必要です。

また、文章を加筆訂正する場合には、この部分をこういうふうに変えますということを付記して、署名が必要ですし、変更の場所に印鑑を押すことも必要です。

 

公正証書遺言を利用して死後のトラブルを防ぐ

公正証書遺言とは、公証役場で、公証人に作成してもらう遺言のことです。

上記のように、全文、自分で手書きする必要がなくなりますし、遺言の原本は、公証役場に保管されるので安心です。

最近では、コンピューター管理も進んでいます。

もっとも、公正証書遺言の作成には費用がかかりますし、証人が2人必要です。

 

事情が変わったら遺言書を作り直す

遺言書は、何度でも作ることができます。

複数の遺言書がある場合には、一番新しい日付の遺言書が有効とみなされます。

 

遺言書の作成を弁護士に依頼する

弁護士に、こういうふうに遺言したいと相談すれば、

  • それは、遺留分の侵害があるのでやめた方がいい
  • 相続が始まった後にトラブルになりそうなこと

を想定して、アドバイスをしてくれますし、遺言の形式についても、熟知していますので、相続トラブルを予防できます。

また、公正証書遺言を作成する場合でも、弁護士が公証人と打ち合わせをして、段取りを整えてくれますので、慣れない手続きに煩わされることもなくなります。

 

 

相続開始後にトラブルを抱えたら

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無料法律相談を利用する

実際に相続が始まって、トラブルを抱えた人は、一度、弁護士に相談してみるべきでしょう。

法律事務所は敷居が高いと思うなら、市役所などの無料法律相談を利用してみるのも1つの方法です。

ちょっとした問題や分からないことがあるだけだというような場合、無料法律相談でアドバイスをもらっただけで解決することもあります。

もっとも、無料の法律相談は、

例えば、1週間に1回で、1回につき6人~8人というように、人数制限がありますので、自治体によっては、なかなか予約が取れないところもあるようです。

自分の居住している自治体の無料法律相談の運用については、問い合わせをしてみたほうがいいでしょう。

  • 収入の少ない人
  • 生活保護を受給している人

は、法テラスの無料相談を利用することもできます。

無料法律相談は、30分しか時間を取ってもらえないところがほとんどです。

自分がまず、相続人の関係(誰が亡くなって、誰が相続人か)や遺産の関係を説明して、どのような問題が起こっているのかを弁護士に話さなければいけません。

その後、弁護士が、回答するのに、必要と思われる部分があれば、質問されるので、それに答えます。

その上で、弁護士がアドバイスしてくれます。

こういうやり取りをしていると、30分はあっという間に経ってしまいます。

あらかじめ、弁護士に説明する内容はよく整理しておくことが必要です。

 

有料の法律相談を利用する

町中の法律相談でも、法律相談センターなどのように、有料の法律相談もあります。

有料の法律相談の方が、予約が取りやすいですし、時間の延長なども頼める場合がありますので、話をじっくり聞いてほしいときは、有料の法律も検討するといいと思います。

 

継続相談も検討する

人間には相性があります。

同年代の話しやすい弁護士がいいと思う人もいれば、年配の威厳のある弁護士がいいという人もいます。

自分にとって、この人は信頼できると思う弁護士が見つかったら、継続相談も検討します。

時間の限られた法律相談では、聞いた話の範囲でしか答えは出せません。

自分は重要ではないと思って話さなかったことが、実は、重要だったということもあります。

継続相談で話をしていく中で、重要な要素が見つかることもあります。

 

法的対応が必要なら依頼へ

自分の代わりに、相手と交渉してもらうとか、遺産分割の調停を申し立ててもらうということになれば、弁護士に依頼を考えることになるでしょう。

トラブルになっている相続案件を扱えるのは弁護士だけです。

これは、弁護士法によって決まっています。

そこで、相手との話し合いなどを行ってもらう場合には、弁護士に依頼することが必要となります。

また、複雑な相続案件である場合、

  • 遺留分減殺請求訴訟
  • 遺言無効確認訴訟
  • 不当利得返還請求訴訟(兄弟が親の財産を使い込んでいた場合等)

などが必要なこともあります。

自分の案件ではどのように処理をしていかなければならないのかということは弁護士に判断して進めてもらった方がいいでしょう。

 

 

まとめ

  • 自分の死後のトラブルを回避したいと考えている方
  • 実際に、相続でトラブルを抱えてしまった方

一度は、弁護士に相談してみるといいと思います。