借金を相続してしまったらすぐに相続放棄という話を耳にしたことのある人は多いでしょう。

相続放棄は各種の法律が絡む専門的な手続きの中でも

  • 知名度が高く
  • しかも借金の相続とくればこれ!

という印象のある手続きでもあります。

実際の相続の中で弁護士に相続放棄を勧められたことのある人も多いことでしょうし、

現在勧められているという人もいることでしょう。

とりあえず借金などのマイナスの相続が多ければ相続放棄が有効であるとしても、自分が選択するのであればなるべく疑問点は解消しておきたいですよね。

今回は「相続放棄は借金相続に有効だとしても、気になるところがある」

という人のために、相続放棄のよくある疑問にお答えします。

手続きをする上で頻出の疑問ばかりですので、そこのトコロはどうなの?

という人は相続放棄の手続きを進める前に確認しておきましょう。

 

相続放棄は絶対にしなければいけないの?

借金があるからといって必ず相続放棄!と言うわけではありません。

また、相続人個別に手続きをすることになるため、

  • 相続人Aは相続放棄を行い
  • Bはしない

ということも可能です。

借金があっても相続することもできます。

必ずしなければいけない手続きというわけではありません。

参照:
http://www.shiho-souzoku.com/

 

相続放棄は相続前にあらかじめできる?

相続放棄は相続前にあらかじめすることはできません。

例えばお父さんは八十歳の時点で二億円もの借金を抱えていて、

  • このままでは返済が終わりそうがなく
  • 息子がかなりの高確率で借金を相続してしまいそう

なケースがあったとします。

こんな時はいちいちいざ相続が始まってからではなく、あらかじめ相続放棄してしまえたら楽だな、

後で手続きしなくていいし自分のペースでできてしまうから便利だなと思いますよね。

しかし、それはできません。

相続放棄は相続が始まってから、所定の期間内でなければできないと決まっています。

参照:
http://www.office-takashima.com/

 

相続放棄は言えばOK?遺産分割協議と勘違い

よく、

  • 「遺産分けの時に遺産はいらないと言ったわ」
  • 「遺産は放棄したのよ」

という言葉も耳にします。

相続人の話し合いの席で遺産は不要であると主張し、取り分はゼロ。

相続放棄はこのように相続人同士の話し合いの席でできてしまうのでしょうか。

だとしたら口で他の相続人に言えばいいだけですからとても便利ですよね。

しかし、これはNGです。

 

相続放棄は裁判所でしかできません。

いくら相続人が他の相続人のいる場で「遺産はいらない」といっても、

それはあくまで相続人間で遺産の取り分を決める遺産分割協議に過ぎません。

相続放棄が認められれば借金から逃れることができます。

つまり、お金を貸した側が大損することなのです。

相続人の話し合いの席で「遺産はいりません」と主張するだけで借金から逃れられるなら、相続人は皆そのように言います。

これはお金を貸した側(債権者)からするとたまったものではありません。

本来なら貸したなら返してもらえるのが筋です。

「遺産は放棄した」の一言だけでもう返さなくていいのであればそれこそ裁判所なんかいらないという話ですよね。

相続放棄は裁判所で手続きをするからこそ、借金の相続から逃れることができるのです。

相続人間の話し合いである遺産分割協議の席上で

「遺産はいらない」と主張しても借金相続から逃れられるわけではなく、相続放棄でもありません。

要注意です。

参照:
http://harako-js.com/

 

相続放棄は個人でできる?

相続放棄は絶対に法律の専門家に依頼してくださいという決まりはありませんので、

自分でできそうならしても構いません。

実際に弁護士や司法書士に依頼せず自分で手続きを済ませてしまう人もいます。

相続放棄をするための申込書とも言える相続放棄申述書は、裁判所のホームページからダウンロードすることが可能です。

あまり難しくない書類ですし、自分で書けそうなら書いてしまい、手続き内容を読んで自分でできそうなら挑戦してみるのもいいですね。

 

どんな時は依頼した方がいいの?

ただし、中にはできれば法律の専門家に依頼した方が良いケースも。

法律の専門家に依頼した方が無難なケースの代表例は、戸籍の取得が大変だという相続ケースです。

戸籍は市町村役場の戸籍課に行けば簡単に発行してくれますから「難しいことってあるの?」と疑問に思うかもしれないですね。

確かにその通りではあるのですが、相続放棄の手続きで求められる戸籍は自分の分一枚ではありません。

  • 亡くなった人(被相続人)
  • 相続人

繋がりがわかる戸籍でなければいけませんし、そもそも本当に相続人であるかどうかも戸籍から確認できなければいけません。

必要な戸籍は同じ相続放棄手続きでも相続ケースによって異なっています。

必要な戸籍を判断するのも一苦労です。

また、被相続人が

  • 再婚していたり
  • 親族が多かったり
  • 転居が多かったり

すると、戸籍を取得するために、あちこちの自治体で手続きが必要になることも珍しくありません。

戸籍の枚数も膨大になることもあるため、戸籍の取得でつまずいたら素直に法律の専門家を頼ってしまった方がいいかもしれないですね。

 

他に弁護士や司法書士に依頼した方がいいケースとは?

弁護士や司法書士に相続放棄を依頼すると、

  • 相続放棄の手数料
  • 戸籍などの必要書類取得費用

の他に報酬が必要になります。

自分でするよりほぼ確実に割高になってしまうことでしょう。

しかし法律の専門家は多くの場合相続放棄という手続き全般に慣れていますので、スピーディに手続きを進めてくれます。

また相続関係を確認して必要書類を集めてくれます。

前項で説明した「書類の取得が大変」という時の他に

  • 手続きが難しい
  • 相続放棄の期限ぎりぎり
  • 忙しくて自分で手続きする時間がない

という人も弁護士や司法書士に手続きを代理してもらうメリットがあります。

また、相続で揉めている場合には相続放棄だけでなく相続全般の相談ができるという大きなメリットがあります。こんな時も相談するのがいいですね。

 

 

相続放棄は必ず裁判所に行かなければいけないの?

相続放棄の手続きは裁判所でしかできません。

前述した通り、相続人同士の話し合いの席で「相続放棄します」と言っても、

これは遺産分割協議であり、借金を逃れることはできません。

そんな裁判所でしかできない相続放棄は必ず裁判所に足を運ばなければいけないのでしょうか?

実は相続放棄の手続きは郵送でも可能です。

裁判所に手続きに乗っ取って都度必要書類を送るということでもできます。

また、郵送だけでなく司法書士や弁護士に依頼すると自分で足を運ぶ必要なくできてしまいます。

相続放棄は絶対に相続人本人が足を運ばなければならないというわけではありません。

参照:
http://www.adachi-souzoku.com/

 

最後に

相続放棄は遺産にマイナスが多かった、つまり

  • 借金
  • 未払いの料金

が多かった時にとても有効な手続きです。

そんな相続放棄は裁判所でしかできない法律の絡む手続きでもあります。

将来的、そして今まさに相続放棄を考えているならなるべく疑問点をなくしておきたいですよね。

相続放棄は相続発生前にすることはできませんが相談はいくらでもできますので、

心配な方は法律の無料相談などを活用しいざ相続放棄という前に心配事をなくしておくと安心です。