世の中にはたくさんの相続方法があります。

  • 相続対策として遺言書を作ればいいよ
  • 遺産分割協議ができるよ

と言われても、具体的にどれがどんな方法なのかわからなくなってしまいます。

また、インターネット上ではよく遺産分割の方法として「子供と配偶者が2分の1」といった数字を目にしますが、

これは一体どんなことなのでしょうか。

「遺産分割協議をすると・・・2分の1はどうなるの?意味がわからない」となりませんか?

今回は、相続の基本中の基本についてお話しします。

相続の基本事項、頭の中でぐしゃぐしゃになっていませんか?一度、すっきりとおさらいしてみましょう。

 

相続の基礎知識は大丈夫?

当然のことですが、相続は誰かが亡くならないと起きません。

一人の人間が亡くなって、その人が自分の財産管理ができなくなってしまったからこそ、

財産を「他に管理できる人」に渡し、決着させる必要があるのです。

財産の持ち主が生きていれば自分で財産管理ができますし、財産を自由に処分することができますね。

大根を買おうが、宝石を買おうが、それはそのお金の持ち主の自由であるといえます。

しかし亡くなってしまえば、自由に財産を処分することができず、管理できません。

だからこそ、相続によって相続人が財産を受け継ぎ、管理や処分を行うわけです。

管理することも処理することもできないなら、「じゃあ、亡くなった人の財産が放置状態になるのでは」という話になりますね。

ここで相続人の出番というわけです。

 

相続の方法があり過ぎて優先順位がわからない問題

よく「遺言書を作ればいい」という相続対策を耳にします。

遺言書か、なるほどなるほど、と思います。

すると次に「相続での遺産の取り分は、配偶者と子供なら2分の1ずつだよ」という知識を知ります。

なるほど、と思います。

しかし同時に「あれ?」と思うことでしょう。

  • 2分の1ずつわけてしまえば、遺言書はどうなるの?
  • 中身が衝突してしまったらどうなるの?
  • そもそもこの2分の1という数字は遺言書との関係でどうなるの?
  • どこで使うの?

どんどん疑問が湧いてきますね。

実はこの基本的なトコロでつまずいてしまうケースが非常に多いのです。

各種相続対策や相続知識を深めていく前に、この基本の基本を明確にしておきましょう。

 

相続方法にも優先順位あり!遺言と法定分割では?

相続には優先順位があります。

「第一位は配偶者と子供でしょ?」と言われてしまうかもしれません。

いえいえ、違います、その優先順位ではありません。

確かに遺産相続をする相続人の優先順位というものもあります。

しかし、相続の方法にも優先順位というものがあるのです。

前述したように、遺言書ととても有名な相続知識である分数計算が衝突してしまったらどうでしょう。

どちらで遺産を分割すればいいのでしょうか。

  • 遺言書には長男に遺産を全部渡すと書いてありました。
  • しかし、亡くなったAには妻(存命)と息子(長男)がおり、法律に従えばこの二人は2分の1ずつ遺産を相続するはずです。

遺言書の中身と法律に食い違いが生まれてしまっているのです。

こんな時はどのように遺産を分割すればいいのでしょう。

また、遺言書と法律はどちらが優先するものなのでしょう。

参照:
https://www.nta.go.jp/

 

優先度は遺言書の方が上!何で?

答えは「遺言書」です。

遺言書と法律の分割が食い違ってしまっていたら、遺言書が優先します。

相続時に遺言があれば、最優先で遺言書の内容で遺産の分割が行われます。

なぜかというと、遺言書とは財産の持ち主が書き記したものであるからなのです。

生きていれば、財産の持ち主の処分に従いますね。

皆さんは自分のお財布の中にある千円札は自分の意思に従って使うのではないでしょうか。

夕飯のお惣菜を買うもよし、漫画本を買うもよしです。

死という突発的な出来事によって処分ができなくなるだけなので、

  • 本人がこのように使いたい
  • このようにわけて欲しい

という意思表示をしていたなら、その希望に添うのが財産というもののあり方であるはずです。

この「本人の財産処分の希望を死後に残す」ものが遺言書ですね。

だからこそ「持ち主は遺言書でこう言っています」ということで、

遺言書があれば法律によく出てくる分数計算をして遺産分割をするのではなく、遺言書に従って遺産分割をしましょうという話になります。

この場合は財産のもとの持ち主の希望を尊重し、基本的に長男が遺産を全部受け取ることになります。

もちろんこれはあくまで基本です。

遺言書に、

長男に遺産は全部渡すが、わたしの借金1億も受け継いで全部返済すること!

というような困った条件がついていた等の場合は、もちろん長男は遺産の受け取りを辞退することだって可能です。

ただ、基本は相続において遺言書があれば各種相続方法の中では最優先になるという話です。

参照:
http://www.smtb.jp/

 

財産の持ち主の意思こそが遺言!こんな指定も

遺言書は亡くなった人の意思が記載されているからこそ、相続方法の中でも優先的な存在です。

遺言書では、

  • 長男に全て遺産を渡して欲しいといった「相続人間の分割割合を変えること」
  • 本来は相続人ではない人に遺産を渡して欲しいと指定する

ことも可能です。

代表的な相続人以外といえば、内縁の配偶者です。

内縁の妻や内縁の夫には、本例相続権はありません。

しかし、遺言書を使えば遺産を渡すことができることは有名な話です。

  • 内縁関係の配偶者にはこの遺言書で遺産を渡すか、
  • 相続人がいない場合の特別縁故者の手続きで遺産を受け取ってもらうか

くらいしか方法がありません。

遺言がいかに相続において「大切にされている」のかわかるような話ですね。

これも、本来の財産の持ち主がそうしたいと言っているなら、それがいいのだよねという法律のスタンスがよく現れていると言えるのではないでしょうか。

 

最後に

遺言書と法定分割はどちらが優先なのか?

相続方法にも優先順位が定められています。

遺言書があれば基本的に遺言書が優先です。

なぜなら、遺言書は本来の財産の持ち主の意思だからです。

本当に基本的な知識ではありますが、基本部分だからこそ明確にしておきたいですね。