不動産の贈与を受けたら、自分の名義にするために、所有権移転登記を行う必要があります。

そこで、

  • 誰が
  • いつ
  • どこで
  • どうやって

登記の手続きをするのかと、

そもそも不動産の贈与を受けた場合にどのような費用や税金についてまとめました。

 

贈与を原因とする所有権移転登記手続きをする

 

贈与契約をする

贈与を受ける場合には、贈与契約書を作成しましょう。

贈与日を決め、贈与を受ける不動産を明示します。

贈与をする側は、

  • 実印で押印
  • 印鑑証明書を添付

します。

 

どこで登記手続きをすればいいの?

不動産の所有権移転登記は、その不動産の所在地のある地域を管轄する法務局で行います。

管轄は、法務局のホームページで調べることができます。

管轄の法務局が遠隔地である場合には、郵送でも申請できます。

郵送で申請する場合には、返信用封筒(書留用として切手も貼付)を入れておく必要があります。

書留と同じ効果のあるレターパックを利用すると便利です。

なお、法務局には、相談窓口もありますので、提出しようとする書類を見てもらい、アドバイスを受けることができます。

管轄にこだわらず相談できますので、近所の法務局で相談して問題なければ、管轄の法務局に郵送申請するということができます。

 

登記を行う時期

贈与を原因とする所有権移転登記には期限はありません。

また、所有権移転登記をしていないからといって、特に罰則があるというわけでもありません。

しかし、贈与の登記をしていなければ、あなたがその不動産の所有者であるということを証明できません。

贈与を受けたら早めに登記手続きを取りましょう。

 

所有権移転登記に必要な書類

 

登記申請書

登記申請書の書式は、法務局のホームページにあります。

物件目録の作成も必要になりますので、法務局で不動産の登記簿を取得しておく必要があります。

 

登記原因証明情報

贈与契約書(贈与する人の印鑑証明書添付)

 

不動産権利証又は登記識別情報

贈与する側の人が持っている不動産権利証もしくは登記識別情報を受け取って提出します。

不動産権利証と登記識別情報の違い

不動産権利証(登記済権利証)は、平成18年に廃止されました。

そして、これに代わるものとして、登記識別情報が利用されるようになりました。

平成18年以前から使用されている不動産権利証は、今でも有効です。

平成18年以降に

  • 不動産を購入したり
  • 相続したり

した人は、法務局から不動産権利証ではなく、登記識別情報を渡されていると思います。

不動産権利証は、その書類自体が重要でしたが、

登記識別情報は、英数字の組み合わせで表される情報が重要で、これを盗み見られるようなことも避けなければいけません。

 

贈与を受けた人の住民票

不動産の所有者の欄には、所有者の住所と氏名が記載されます。

この住所は、住民票上の住所です。

そのため、所有者となる受贈者の住民票を提出する必要があります。

 

収入印紙

登記の申請には登録免許税が必要ですが、登録免許税は、収入印紙を貼ることによって支払います。

収入印紙は、郵便局やコンビニで売っています。

また、法務局の中でも売っていますので、申請のときに必要な金額を確認してから、購入することができます。

 

固定資産評価証明書

不動産の固定資産評価証明書は、登録免許税の計算のために法務局に提出する必要があります。

所有者以外が取得することは難しいので、贈与をする側の人に頼んで、その不動産がある市区町村の役所で取得しておいてもらう必要があります。

 

不動産の贈与を受けたら必要な費用

 

贈与税

贈与を受けたら、まず、贈与税を払わなければなりません。

不動産の贈与を受けた場合、

  • 土地を路線価(路線価のない地域では倍率方式)
  • 建物を固定資産評価額

で評価した金額に所定の税率をかけて、贈与税が計算されます(計算方法は、相続税と同じです)。

 

贈与税の申告

1月1日から12月31日までの1年間に受けた贈与について、

  • 翌年の2月1日から3月15日までの間に申告
  • かつ納付

しなければいけません。

配偶者間の贈与や相続時精算課税制度を利用しての贈与など特例の適用を受ける贈与の場合にも申告は必要です。

 

配偶者間の贈与(配偶者控除)の申告時の添付書類の変更

配偶者間の贈与とは、婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、

  • 居住用の不動産を贈与する
  • 居住用の不動産の購入資金を贈与する

場合は、2,000万円まで非課税になる制度です。

この制度を利用するには、贈与税が0円でも贈与税の申告をする必要がありますが、

申告の際、従来は、居住用の不動産の譲渡を受けたことを示すために、

  • 所有権移転登記を済ませ
  • 登記事項証明書を添付する

必要がありました。

しかし、平成28年の税制改正によって、「居住用不動産を取得したことを証する書類」を添付すればよいことになりました。

登記事項証明書に限らず、贈与契約書などの添付で足りることになります。

 

贈与された時期

例えば、

  • 贈与の約束をしたのが平成28年12月で
  • 所有権移転登記をしたのが翌年の1月

だった場合、贈与税を申告するのはいつでしょうか?

贈与の約束をしたときに、贈与契約書などの書面を作成した場合は、贈与をしたのは12月であると判断されますから、

贈与の翌年である平成29年に贈与税の申告をする必要があります。

一方、贈与契約書を作成しなかった場合(書面によらない贈与)は、所有権移転登記をした日、

つまり1月に贈与があったことになりますので、平成30年に贈与税の申告をすることになります。

 

登録免許税

所有権移転を行うには、法務局に登録免許税を支払う必要があります。

贈与を原因とする所有権移転登記のための登録免許税は、原則として、固定資産評価額の1000分の20です。

相続時精算課税制度と登記原因

60歳以上の父母や祖父母から、20歳以上の子や孫に贈与を行う場合、

2,500万円までの贈与には、贈与税がかからない制度です。

ただし、贈与した財産は、相続のときに相続財産として計算され、相続税がかかります。

相続時精算課税制度を利用して、父母や祖父母から生前に不動産の贈与を受けた場合、

相続の前倒しで不動産をもらったわけですが、登記は、「贈与を原因とした所有権移転登記」になります。

原因が

  • 贈与
  • 相続

かで何が違うかというと、登録免許税の金額が違います。

上記のとり、贈与の場合の登録免許税は、固定資産評価額の1000分の20なのですが、

相続の場合は、1000分の4と低額になっています。

 

不動産取得税

  • 売買であれ
  • 贈与であれ

不動産を取得した人には、不動産取得税が課税されます。

不動産取得税は、都道府県の税務事務所に納税します。

軽減措置もありますので、都道府県の税務事務所に相談してみてください。

 

まとめ

不動産は大事な財産です。

贈与を受けたら所有権移転登記は早めにしましょう。

手続きについて分からないことは、法務局の相談窓口で聞くことができます。