皆さんは今現在世の中を騒がせているニュースといえば、どんなものを思い浮かべますか?

一見まったく相続と関係がないように感じられますが、実は相続問題ととても関係の深い事柄なのです。

「空き家問題」

この言葉を耳にしたことはありませんか?

今回はまったく関係のないニュースに思える空き家問題と相続の関係性についてお話ししたいと思います。

実は相続が空き家問題に拍車をかけているのです。

 

空き家問題とは?不動産相続人の苦労

空き家問題とは、

  • 家に住む人がいなくなり
  • 家が近隣住民やご近所に迷惑をかける

という問題です。

同時に、その家の所有者がとても負担を被るという問題でもあります。

  • その家を所持している人
  • そしてその家の近隣に住む人

どちらにとってもとても困った問題なのです。

 

税金と管理の二重苦!不動産って大変

まずは空き家問題について簡単に解説します。

もし家に誰も住む人がいなくなっても、その家が誰かによってきちんと管理されていればまったく問題はありません。

問題は、

  • 管理されない
  • 管理できない

ということなのです。

だったら家なんて売却してしまえばいいと思われるかもしれませんが、話はそう上手くはいきません。

なぜなら、現在はバブル時代のように不動産がほいほい売れるような時代ではないからです。

空き家を手放したくても買い手がつきません。

しかし、家主は自分が住まないとしても、空き家を管理し、固定資産税などの税金を毎年負担しなければいけません。

まず、空き家を所持することの持ち主の視点からの問題点は、

  • 空き家の維持管理にお金がかかる
  • 税金負担が大変
  • 近隣住民から空き家に対して苦情が出ても、取り壊しをすれば税金額が跳ね上がる

というものです。

これ、現在の日本を悩ませているとっても大変な問題なのです。

空き家は税金や管理に大きな負担があるだけでなく、

  • 倒壊の危険や獣が住み着く問題
  • 害虫が巣を作る問題
  • しかも放火などの原因になる

こともあるため、地域にとってはマイナスなのです。

けれど空き家を取り壊してしまえば、その分だけ税金負担が増してしまいます。

土地への課税が最大で6倍にもなってしまうのです。

だからこそ家は管理できないまま放置され、大きな問題へと発展してしまうというわけです。

家の持ち主側の負担としては、

  • 税金負担
  • 負担がさらに重くなるから家を取り壊せない
  • 売りたくてもなかなか売れず所持し続けなければならない
  • 近隣住民と揉める
  • 管理にお金がかかる

という問題点があるわけですね。

参照:
https://www.akiya-akichi.or.jp/

 

空き家は近隣住民にとっても困った存在

対して空き家の近隣住民側にとってみれば、空き家はとても迷惑な存在です。

人が住んでいなくても頻繁に管理者が出入りし、庭を綺麗に整え、家を維持管理してくれているなら、

それはまったく問題ないのかもしれませせん。

しかし近隣住民の困りことは、人の住まない家は基本的に維持管理されることが少なく、

自分たちの生活にまで悪影響を及ぼすということです。

具体的にどんな悪影響があるかというと、

  • ぼろぼろの空き家のせいで景観が乱される
  • 害虫や害獣の巣になる
  • 倒壊の危険がある(通行人への危険)
  • 犯罪の温床になる
  • 地域の印象悪化に繋がる

などです。

地域にぼろぼろの空き家があるのは、地域外の人からすればあまり好印象ではありません。

不動産を購入する時はやはりその土地の下見をすることが基本ですが、

下見をした際に空き家がたくさんあり、自分が購入を検討している家の隣にぼろぼろの空き家があると、

やはりちょっと購入を迷ってしまうのではないでしょうか。

雨風のせいで空き家の外壁や屋根がダメージを受けて自分の家に飛んできたら嫌ですし、蜂が巣を作って刺されるのも嫌ですよね。

また、空き家には人が住んでいないわけですから夜になると真っ暗で、治安悪化の原因になり、

地域も空き家が増えることによって暗くなります。

側を通っている時に家が崩れて下敷きになることだって考えられます。

近隣住民にとって空き家を放置されるのはとても迷惑なことなのです。

 

東京の空き家率も10パーセント超え?空き家は増えている

近隣住民にとって迷惑な存在である空き家。

都心部は空き家なんて少ないのでは?

と思われるかもしれないですが、何と不動産の売買が活発な東京都でも今日、空き家率は10パーセントを超えています。

空き家がぼろぼろのまま放置されてしまうと近隣住民が迷惑する。

しかし家主には空き家をなかなか取り壊せない理由があり、しかも税金や維持管理の負担が重くて大変。

家主にとっては、

  • 自分の家
  • 空き家

の負担があるわけですから、実質いくつも家を持っているに等しい負担があり、懐にも労力的にも厳しいものがあります。

こうした双方の利害がなかなか一致せず、近隣住民とトラブルになってしまうことが少なくありません。

また、近隣住民と家主にはそれぞれ事情があるため、話し合いをしても決裂してしまいけっきょく空き家は放置ということも珍しくないのです。

中には登記簿などで空き家の所有者を近隣住民が確認し、空き家管理を徹底してもらいたくて連絡をとろうとしても、

空き家の持ち主自体に連絡がとれず、空き家を放置せざるを得ない困った状況に陥ることも。

それなら自治体や警察に対策をお願いしたらどうだろうと考える近隣住民も少なくないのですが、

空き家とはいえ誰かの敷地・家・財産に違いありません。

近隣住民から苦情があったからといってすぐに撤去できるわけではありません。

また、地方都市より比較的不動産の買い手がつきやすい東京でさえ空き家で困っているような状況ですから、

自治体や警察が空き家のことにかかりきりになってしまうと、本来の役目がおろそかになってしまいます。

警察や自治体の役目は空き家問題ではありませんよね。

空き家のことで手一杯になるわけにはいかないということです。

最終的に近隣住民が困ってしまいどうしても空き家を撤去しなければならないという判断があると、

行政側が持ち主に代わって撤去し、撤去に必用だった費用を請求ということもなされています。

日本の大きな問題になっていることは確かです。

参照:
http://www.nli-research.co.jp/

 

さらに相続が空き家を増やしている?

さて、この空き家問題ですが、相続と密接な関係があります。

  • 例えばAさんが亡くなり、
  • たった一人の子供であるBさんが遺産を相続

したとします。

Bさんは既に結婚して家族の家を持っていました。

そこにAさんの名義になっているBさんの実家が相続によって転がり込むわけです。

Bさんは二軒の家の家主になってしまいました。

しかしBさんには家族の家があるわけですから実家は不要です。

一軒よりも二軒の方が当然、管理の労力も税金も大きくなります。

不要な実家はなかなか売れません。

そうしているうちにBさんの奥さんの親であるCが亡くなり、奥さんも実家を相続しました。

Bさんのお宅は三軒分の家という負担がのし掛かってくるのです。奥さんの実家もなかなか売却できません。

さて、ここで考えていただきたいのが、Bさんと奥さんの死後、三軒分の家は誰に相続されるのかということ。

二人の間に子供がいれば、その子が三軒分の不動産を相続しなければならないという可能性だって高いわけです。

子供が既に家庭を持っていれば、最終的に子供は四軒の家の所有者になる可能性もあります。

四軒!

どうでしょうか。

皆さんは四軒分の家を管理し税金を払えと言われたらどう考えますか?

また、日本の平均的な所得は400万円くらいであるというデータがあります。

この所得額で生活しながら家を四軒維持管理できるでしょうか。

最終的に維持管理が難しく、さりとて税金が跳ね上がってしまうことも考えて空き家の解体にも踏み切れず、

日本の大問題である空き家問題に繋がってしまうというわけです。

 

最後に

空き家問題はこのように相続と密接な関係があります。

ニュースではよく年金問題が取りざたされていますが、空き家問題もこれからの世代に降りかかる大きな問題ではないでしょうか。

大切なのは相続が起きてからではなく、相続前に対策をすることです。

売買だって早めに広告を出すが買い手がつく可能性が高くなりますよね。

いざ自分が相続人になったらどうなるのか?

それを考えて、自分の親兄弟と相続対策をしておくことも大切なのではないでしょうか。