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孫はかわいいですよね。

かわいいあまりに甘やかし過ぎて、息子や娘に怒られるおじいちゃんおばあちゃんをたまに見かけます。

そんなかわいい孫には何かしてあげたいというもの。

特に、孫に遺産を相続させたいという人は意外と多いです。

また、孫の方としても、祖父母が亡くなった場合の相続など、気になるでしょう。

  • 祖父母が亡くなったときの相続関係は、どのようになるのか?
  • 円滑に、孫に相続させるためには、どのような方法があるのか?

まとめました。

 

孫に直接遺産を残すための方法4つ。

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お孫さんに遺産を残したいと思ったのはどうしてでしょうか?

  • 学費に使ってほしいなどの希望があるから?
  • 子供が信用できないから?
  • 相続税が心配だから?

いろいろな事情があると思いますが、孫への相続もいろいろな方法があります。

自分に最も合ったものを選びましょう。

 

親(子)が亡くなっていた場合(代襲相続)

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祖父母から孫への相続で一番多いのは、代襲相続というパターンです。

簡単に書くと、「相続人がいないから、代わりにその相続人が相続する」ということです。

被相続人(財産を残す人)が亡くなる以前に、相続人である子供が亡くなっていると、その子供が相続することになります。

被相続人に子供がおらず、親も亡くなっているが、祖父母がいるという場合は、祖父母が相続人になります。

例えば、

Aさんには妻Bさんと2人の子供CさんDさんがいます。

DさんにはEちゃん、Fちゃんという2人の子供がいます。

Dさんが不慮の事故で亡くなった後、Aさんが病気で亡くなりました。

この場合、法定相続人の相続割合は、

  • 妻Bさんが50%
  • 子Cさんが25%
  • Dさんの子供EちゃんとFちゃんが12.5%ずつ

となります。

孫の親が相続放棄した場合は?

相続放棄した場合は、代襲相続できません。

相続放棄は、一切の相続をしないことですが、初めから相続人ではなかったとみなされるため、孫にも相続権はないのです。

先ほどの家族で、Dさんが亡くなっていなかった場合やDさんが相続放棄をすると、

  • Bさんが50%
  • 兄弟のCさんが50%

ずつ相続することになります。

代襲相続では、遺留分の権利(請求権)も相続することになります。

遺留分は、遺言でも侵害できない聖域のようなものです。

先ほどの例で、Aさんが遺言によって、遺産を全て長男であるCさんに相続させる旨を記したとしても、

EちゃんとFちゃんは、それぞれ遺産の6.75%を分割するようにCさんに求めることができます。

代襲相続は相続税では損しない

相続税に関しては、基礎控除として計算される人数は、実際に代襲相続する人の分だけ数えられます。

Dさんが亡くなっておらず相続放棄もしていなければ、基礎控除の計算上の法定相続人の数はBさんCさんDさんの3人ですが、

先に亡くなっていた場合はBさんCさんEちゃんFちゃんの4人になります。

また、後述の相続税2割加算も代襲相続人は適用されません。

代襲相続で相続税を損することはほとんどないと言っていいでしょう。

 

相続人となる孫や相続させたい財産を指定したいときは、遺言がよい

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遺言で相続人を指定する方法もあります。

代襲相続は偶然の要素が強いですし、何を相続させたいかというのを指定することはできません。

遺言であれば、ある程度自由がききます。

  • あの土地をあの孫に
  • 宝飾品はあの孫娘に…

といった指定ができます。

注意点としては、相続税が多くかかってしまうという点です(後述の養子にした場合も同じです)。

法令上、

  • 配偶者

以外の人(代襲相続は除きます)に対する相続は、その人に対する相続税が2割多くかかってしまうのです。

遺言をする場合は、公証役場に行って公正証書遺言を作るのがもっとも確実です。

自筆でも可能ですが、厳格に形式が定められており、開封時に裁判所の立ち会いが必要であることなど、無効となるリスクが高いのです。

注意点としては、配偶者や子供にも遺留分があることです。

財産全てを孫にあげるような遺言をすると、トラブルのもとになりかねませんので、

他の相続人も配慮してなるべく公平にすることをおすすめします。

 

生前贈与なら、生きているうちに孫の喜ぶ顔が見られる

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遺言よりももっとダイレクトに孫へプレゼントできるのが、生前贈与です。

年間110万円以上の贈与には贈与税がかかりますが、贈与の目的によっては優遇されます。

教育資金の場合は、平成25年から平成31年までの間に贈与が行われれば、最大1500万円まで非課税になります。

また、相続時精算課税制度を利用すれば、最終的に支払い税金は、相続したときと同じになります。

ただし、遺言同様、相続税2割増しの対象になりますので、注意が必要です。

 

孫を養子にするという飛び道具。二次相続を回避して節税に

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相続の基本的なことを決めている民法では、養子も実子と同様の権利があります。

そこで、孫を養子にすることで、直接相続人にしてしまうという方法もあります。

そんなことできるの?

と思われるかもしれませんが、民法では、孫を養子にしてはいけないという決まりはありません。
(祖父母を養子にすることはできませんが…)。

養子は他の子と同じ立場ですので、遺産分割協議(遺言がない時に、誰がどれだけの財産んを相続するのか決める会議)にも参加します。

これをメリットととるかデメリットととるかは、

  • 養子となる孫の立場や性格
  • 他の相続人との関係性

などによって変わるでしょう。

相続税の面では、次のようなメリット・デメリットがあります。

 

基礎控除が増える

相続税の課税対象となる金額は、財産の金額から、基礎控除を差し引いて求められます。

この基礎控除は、法定相続人の数が多ければ多いほど増えるので、有利になるのです。

ただし、養子の場合は実子がいる場合一人分しか増えません。

実子がいなくても2人ですので、「孫を全員養子にすれば、相続税がかからないのでは!」と思った人は外れです。

 

二次相続が回避できる

親から子への相続を一次相続、子から孫への相続を二次相続といいますが、二次相続の時に多額の財産があると、相続税の対象となることがあります。

例えば、一次相続の際に相続人が多く、二次相続の際には孫一人だけという場合には、二次相続では基礎控除の額が少ない分、相続税も多くなります。

配偶者の税額軽減なども含め、ありったけの控除を使って一回で済ませてやれば、その分相続税負担を軽くすることができるのです。

他にも、

  • 生命保険の非課税枠
  • 死亡退職金の非課税枠

も増えるというのもメリットです。

また、法定相続人が増えると、税率が低くなることがあります。

相続税は累進課税制をとっており、財産が多ければ多いほど税率も高くなります。

この税率は、相続人一人当たりの相続財産によって決められます。

なので、相続人が多ければ一人当たりの相続財産が少なくなる分、税率も低くなるのです。

デメリットとしては、先に挙げた2割加算が適用されることです。

相続税の計算には、ここで挙げた他にも多くの複雑な要素がからんできますので、

たくさん勉強するか、ファイナンシャルプランナーや税理士など専門家の手を借りることをおすすめします。

 

まとめ

  • 子供が亡くなっていると、その子が代わりに相続人となる(代襲相続人)。
  • 遺言なら、相続させたい財産や人を指定することができる(ただし、相続税は2割増)。
  • 生前贈与なら、生きているうちに孫に財産を引き継ぐことができる。
  • 孫を養子にすれば、子供と同様の相続ができる。
  • 節税メリットが出る場合もある。
  • 税金計算には基礎控除や相続税の2割増など様々な要素がからんでくるので、詳細な検討が必要。
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この記事を書いた人

ファイナンシャル・プランナー ファイコロジスト山田

不動産から為替相場の予想まで、お金に関するテーマについて幅広く執筆。
相続に関連して実家を失ったことがある。
これらの経験から、相続関係業務のモットーは「運用を含めた総合的な人生設計」「関係者全員が納得する分割」。